(当シリーズは、妥当性のある完成した言語学の理論やその研究等とは一切関係なく、単に「定義に書かれている違い」からポイントをチェックしつつ、個人的な図解をシェアするものです。故に、言い切りに近い形は「正しい」ことではなく「自分の中で確信している度合いが高い」ことを意味します。あしからず。主に「Cambridge Dictionary」「Merriam-Webster.com Dictionary」「ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY」を参考に作成しております。辞書からの引用の詳細は、記事の最後にあります。)
HACKengの「イメージ・イラストで覚える英単語・フレーズ」シリーズ。
今回は「before と ago」です。
日本語訳の丸暗記では、いつまで経っても
英語ができるようにはなりません。
イメージを掴みましょう。
(※スマホの人は右下の「INFO」から、いつでも目次が見れます)
“before”と”ago”の違いを考えるポイントは・・・
“10 years before”と”10 years ago”の違いは何か。
すなわち、”before”と”ago”の違いは何か。
何より、”before”と”ago”の違いを考える時、大切なポイントとは何か。
答えは、ズバリ「普通に定義を見た上で、複雑に考えるのをやめること」です。
・・・・・まあ、つまり定義を見れば一発で分かるやつなので、今回は いかに複雑に考えないか をメインに、伝えていきたいと思います。(いや、いつも通りですが)
違いをチェック!”ago”の定義から使い方を知ろう
というわけで。圧倒的に限定的というか、もはや全てが書いてあるレベルの”ago”の定義から、改めてチェックしてみると・・・・・
↑コチラ。これが答えです。「the present(time)(現在)」から数えて使うのが”ago”であり、それ以上でもそれ以下でもありません。
“ago”の例文をチェック!
YouTubers React To 10 Viral Videos From 10 Years Ago (Try Not To Feel Old Challenge)
↑なので「10年前にバズった動画」でも・・・・・
What If You Were Alive 200 Million Years Ago
↑「もし200万年前に生きてたら〜」でも・・・・
Current Swell – Long Time Ago [Official Music Video]
↑「ずっと前」でも。
とにかく、全て現在から数えるものであることが分かるでしょう!
違いをチェック!”before”の定義から使い方を知ろう
↑そして”before”なら。コチラでまとめたような用例が、複数ありつつ・・・・・
↑いわゆる「時間」の文脈で、前置詞・接続詞なら「後ろに置かれ、示された〇〇(meals=食事、you die=あなたが死ぬ(その時)など)“より前”のこと」という意味だったりしつつの・・・・・・
↑その中で”ago”と比べたくなる、“10 years before”みたいな状態なら副詞なわけですが、定義を見ると「“現在から数えて(than/from the present(time))”みたいな限定はない」ことが分かりますね。
つまり。
そもそも”before”は「〇〇”より前”」のことだから、その〇〇を示さない副詞にとっての〇〇は、文脈で自動的に示されている時点(だから省略されている)のことなんだな〜。
と考えられるでしょう。(というか、そう考えることが「複雑に考えないこと」だよね、という記事になっております。)
それ以上を”before”に求めた人間から地獄に堕ちるので、ここらへんで考えるのはやめて、あとは文脈(話の流れ)をチェックしまくりましょう!
“before”の例文をチェック!
Memes that you have never seen before
↑例えば「あなたが(before 〇〇に)見たことのない〜〜〜〜」みたいな話なら、考えるまでもなく「今までに(今”より前”に)」以外の何モノでもありません。この動画に出会った「今」の話ですから。
I feel as though I’ve been here before.
(引用:Cambridge Dictionary)
↑これも同じですね。「なんか前に来たことある気がするんだけど〜〜〜〜〜!!!!」という話なので「今!!!この瞬間にいるココ!!!!今”より前”に・・・来たことある気が(今)してるんですけど〜〜!!!」以外の、何モノでもありません。
He said he had never seen her before.
(引用:Cambridge Dictionary)
↑これなら「彼は〜と言っていた」の中で過去完了と共に使っているわけですが、示されているのは・・・・・・・そのまま「彼は〜と言っていた」という、過去の特定の時点です。
その過去の時点において「いや、”今までに”彼女を見たことはないね」と言っていた。それを現在の会話で表すと過去完了になったり・・・・・・・なんて話は置いといて、とりあえず「過去の時点からの過去」を表すのに「現在から数える”ago”」が使えないのは明らかですね。
まとめ。”before”と”ago”と「文脈」の違いをチェックしよう!
というわけで、しれっと”10 years before”みたいな例文は出しませんでしたが・・・・
もし”10 years before“ときたなら、例えば”10 years before(last year)“とか”10 years before(wedding)“みたいな「省略されている特定の時点」が、必ず文脈から分かるでしょう。
それは別に「英語力」とかではなく、シンプルに「英語だけの会話・コミュニケーションに慣れているかどうか」でしかありません。なので、複雑に考えるのはやめましょう。
“ago“は現在から数えた「〇〇年(時間、分…)前という”特定の時点”」を示すもの。”before“は「〇〇という特定の時点”より前”」であることを示すもの。それだけです。
大切なのは、いつも「定義に書かれている違い」を普通にチェックした上で、実際の例文から「文脈」をチェックしまくること。それで解決しない問題なんて、基本的に存在しません(少なくとも普通に「英語学習」するだけなら)。というわけで・・・・・
Imagine!
おわり。
↑「あらゆる単語の図鑑があればな〜〜〜!!」という子羊へのオススメ。
↑いわゆる「「「文法」」」を日本語で網羅しとくならコレでOK。
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辞書からの引用の詳細
本記事には、Cambridge DictionaryおよびMerriam-Webster.com Dictionaryからの、定義又は例文の引用が含まれます。
- “Before.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/before. Accessed 11 Jun. 2019.
- “Ago.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/ago. Accessed 11 Jun. 2019.
- “Before.” Merriam-Webster.com Dictionary, Merriam-Webster, https://www.merriam-webster.com/dictionary/before. Accessed 11 Jun. 2019.
- “Ago.” Merriam-Webster.com Dictionary, Merriam-Webster, https://www.merriam-webster.com/dictionary/ago. Accessed 11 Jun. 2019.
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