(当シリーズは、妥当性のある完成した言語学の理論やその研究等とは一切関係なく、単に「定義に書かれている違い」からポイントをチェックしつつ、個人的な図解をシェアするものです。故に、言い切りに近い形は「正しい」ことではなく「自分の中で確信している度合いが高い」ことを意味します。あしからず。主に「Cambridge Dictionary」「Merriam-Webster.com Dictionary」「ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY」を参考に作成しております。辞書からの引用の詳細は、記事の最後にあります。)
HACKengの「イメージ・イラストで覚える英単語・フレーズ」シリーズ。
今回は「until / by / till」です。
日本語訳の丸暗記では、いつまで経っても
英語ができるようにはなりません。
イメージを掴みましょう。
(※スマホの人は右下の「INFO」から、いつでも目次が見れます)
“〜までに”?”until”と”by”と”till”の違いを考えるポイントは・・・・・
「”〜まで”って日本語に当てはまる英語は・・・・・”until”?”by”?・・・・ていうか”till”は何モノなの〜〜〜〜〜〜!?!??!?!」
↑なんて、悩んでいる全てのあなたへ。
「日本語から出発するとバンバン地獄に堕ちる」なんて話は、サイト全体を通していつも解説しているので省略しつつ・・・・・(ロードマップタグの記事などを参考)
“until”と”by”と”till”の違いは何か。そして、”until”と”by”と”till”の違いを考える時に、大切なポイントとは何か・・・・・。
答えは簡単。いつも通り「定義をチェックしつつ、実際の例文から文脈を知りまくる」で OKです。
とりあえず、”till”は”until”のカジュアル版でOK
ただ”till”についてですが、先に言ってしまうと少しカジュアル(slightly less formal)な”until”だと考えて問題ないやつです。(日常会話とかで気楽に使うだけで、詩を書いたりしないなら)
なので「定義をチェックしつつ、実際の例文から文脈を知りまくる」と言いましたが、まあその上で「英語の語源もチェックする」までクリアすると・・・・・全てが終わります。
というわけで、”until”からの”by”からの”till”の語源〜〜・・・・という感じで、解説いっちゃいましょう〜〜〜!!!
違いをチェック!”until”の定義・使い方は・・・・
■ “until”の定義
up to (the time that):
(引用:Cambridge Dictionary)
—used as a function word to indicate continuance (as of an action or condition) to a specified time
↑”until”の定義を調べると、こんな感じでヒットしますが・・・・・・この”continuance to a specified time”という定義が、答えです。
つまり「ある時点(示された期限など)までの継続(と、その時点を過ぎた瞬間の方向転換)」を表すのが”until”だということ。
(まあ何か宗教上の理由とかで日本語にして覚えなければ死ぬ人なら「〜まで」ではなく「〜までずっと」と表現してあげましょう。最低でも。)
“until”の例文から、イメージをチェック!
ASMR to help u sleep – I beat u up until you become unconscious
↑で、たとえば「君がッ気を失う”まで(ずっと)” 殴るのをやめないッ!(気を失ったら、その瞬間、殴るのをやめる)」みたいな例を見れば分かる通り・・・・・
↑「ある時点(示された期限など)までの継続」は自動的に「その時点を過ぎた瞬間に方向転換する(継続を止めたり、別のことをし始める)」ことを暗示していたりしますよね。
そういう文脈に沿って、”until”というワードをマスターしてあげると、無駄に複雑な日本語の悩み等から解放されて、天国へイけます。Imagine!
違いをチェック!”by”の定義・使い方は・・・・・
↑そして”by”なら「〜によって(寄る)」という日本語でまとめた中で・・・・・
■ “by”の定義
4 not later than; at or before:
例:She had promised to be back by five o’clock.
(引用:Cambridge Dictionary)
↑「時間・期限」という文脈なら、こんな感じの定義からの・・・・・
↑こんな感じの図に、まとめましたね。”by five”なら「5時に寄るくらいには」からの「5時より遅くない」ことを暗示しつつの「5時か、5時より前」を示す、故に「〜までに」と表現できるのが”by”だ・・・・・・
・・・・という基本(正しい定義)をチェックした上で、あとは文脈から気楽に判断してあげればOKです。
というのも、別に“by five”なら普通は“by five o’clock”を差しつつの「5時ちょうどか、5時より前(at or before five)」だろうし・・・・・・・
“by”の例文から、イメージをチェック!
Ubisoft Has 3 Mystery AAA Games Coming by Next March – IGN Now
↑「3月までに」なら・・・・
Ubisoft has announced….. (中略)…..that four AAA games, including Ghost Recon Breakpoint, will be unveiled and released by the end of March 2020.
↑基本的に「3月の終わりまでに」って意味だろう一方で・・・・・・
10 Important Things Your Child Should Learn by Age 10
↑たとえば、こういう動画なら「10歳までに」と言いつつの・・・・・
We considered ten things your child should learn before he or she turns ten years old.
↑動画の導入になったら、普通に「10歳になる”より前に”(10歳になる瞬間と、それ以降は含まない)」という言い方になっていて・・・・・・
あ、タイトルで「10歳までだから!!!!10歳になったら、もうその次の瞬間からヤバイよ!!!!!」という切迫感を出したくて、”by”を使ったのね。
・・・・みたいな。
まあ日本語と同じですが、状況によって辞書の定義通りに使ったり、それを逆手にとったような使い方をしたり・・・・・というのを、文脈から学ぶことこそが大切です。Imagine!
それで、”till”と”until”の細かい違いは?
↑最後に”till”ですが、コチラで少し解説した通り「少しカジュアルな”until”」であるのと同時に、動詞(耕す)や「名詞(レジ、キャッシャー)」としての一面を持つ理由が・・・・・
↑英語の語源をチラ見することで、なんとなく分かります。(深入りすればするほど沼にハマるので、チラ見でOKです。)
“till”というか”t・i・l・l”の語源をチラ見してみよう
たとえば、上記のリンクでは「”till(prep.=前置詞)」「”till(v.=動詞)”」「”till(n.=名詞)”」という3つの語源が解説されていて、引用すると・・・・・
■ “till(prep.)”の語源
“until,” Old English til (Northumbrian) “to,” from Old Norse til “to, until,” from Proto-Germanic *tilan (source also of Danish til, Old Frisian til “to, till,” Gothic tils “convenient,” German Ziel “limit, end, goal”). A common preposition in Scandinavian, serving in the place of English to, probably originally the accusative case of a noun now lost except for Icelandic tili “scope,” the noun used to express aim, direction, purpose (as in aldrtili “death,” literally “end of life”). Also compare German Ziel “end, limit, point aimed at, goal,” and till (v.).
↑”probably”(たぶん)とか言いつつの・・・・
■ “till(v.)”の語源
“cultivate (land)” early 13c.; “plow,” late 14c., from Old English tilian “cultivate, tend, work at, get by labor,” originally “strive after, aim at, aspire to,” related to till “fixed point, goal,” and til “good, useful, suitable,” from Proto-Germanic *tilojan (source also of Old Frisian tilia “to get, cultivate,” Old Saxon tilian “to obtain,” Middle Dutch, Dutch telen “to breed, raise, cultivate, cause,” Old High German zilon “to strive,” German zielen “to aim, strive”), from source of till (prep.).
For sense development, compare expression work the land, Old Norse yrkja “work,” but especially “cultivate” (and also “to make verses”); Old Church Slavonic delati “work,” also “cultivate.” Related: Tilled; tilling.
↑”Old Church Slavonic”(古代教会スラヴ語)とか言いつつの・・・・・
■ “till(n.)”の語源
“cashbox,” mid-15c., from Anglo-French tylle “compartment,” Old French tille “compartment, shelter on a ship,” probably from Old Norse þilja “plank, floorboard,” from Proto-Germanic *theljon. The other theory [Klein, Century Dictionary] is that the word is from Middle English tillen “to draw,” from Old English -tyllan (see toll (v.)), with a sense evolution as in drawer (see draw (v.)).
↑なんやかんやで・・・・・
大きく分けて言えば、ゲルマン祖語からの古英語や方言からのラテン語由来だのフランス語由来だの・・・・と色々な語源の上に成り立っているのが、今日の英語なわけです。
つまり”till”なら「前置詞(〜まで)と動詞(耕す)と名詞(レジ・キャッシャー)の意味を持つ”till”の語源は〜〜〜」ではなく「こうした複雑な語源が、今日の”t・i・l・l”という綴りのワード1つに収束している」と考えるべき・・・・・
・・・・なのは置いといて、こういう複雑な事情から「英語は例外が多すぎてウザみ!笑」と、ネイティブや非ネイティブから揶揄されたりするわけです。
なので、今日の一般的な、1人の英語学習マンとしての我々は、普通のオンライン辞書の普通の定義をチェックした上で、普通のネイティブが気楽に使っている文脈をチェックしまくれば OK!!
・・・・だということが伝わったなら、毎度、幸いでございます。というわけで・・・・
Imagine!
おわり。
↑「あらゆる単語の図鑑があればな〜〜〜!!」という子羊へのオススメ。
↑いわゆる「「「文法」」」を日本語で網羅しとくならコレでOK。
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辞書からの引用の詳細
本記事には、Cambridge DictionaryおよびMerriam-Webster.com Dictionaryからの、定義又は例文の引用が含まれます。
- “Until.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/until. Accessed 14 Jul. 2019.
- “By.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/by. Accessed 14 Jul. 2019.
- “Until.” Merriam-Webster.com Dictionary, Merriam-Webster, https://www.merriam-webster.com/dictionary/until. Accessed 14 Jul. 2019.
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