「英語はイメージで覚えよう!」
今、この記事を読んでいる人は、きっと何度もきいたことのあるセリフでしょう。でも・・・・・
「イメージで覚えるったって、イメージできないんだけど!!」
なんて、悩んでいませんか?一瞬でも、頭をよぎったことはありませんか?
今回は、そんな人のために・・・・・
「英語は図でもイラストでも良いから、とにかくイメージで覚えるべき!・・・・・でも、できないと感じる気持ちへの、対処法は? 〜実際に解説している記事を添えて〜」
という感じで、まとめます。
(※スマホの人は右下の「INFO」から、いつでも目次が見れます)
まず、どうして「英語をイメージで覚えるべき」なのかを考えてみよう
個人的には「英語」を「イメージ」で「覚える」と言った時に、以下の3つのことを思い浮かべています。
英語はイメージで覚えるべき理由①:言葉の意味の正体
まず「イメージ」が「状況」という意味で使われて「英語はイメージで覚えるべき!」と言うパターンです。まあ簡単に例を出すと・・・・
「おい!」という言葉は、長らく行方知れずだった友人を街で見かけた時に使えば「驚き・渇望」の意味を持ち、一方で、あれだけやるなと言った重大なミスを部下がしているところを見た時の「おい!」は「怒り」の意味を持つ。
みたいな。
まあ、他にも「ヤバい」とか「すごい」「おねがいします」とか、あらゆる意味に変身してしまう言葉があるでしょう。
あとは、ある意味「タカシくん」とか「ハルカちゃん」みたいな名前だって、そうですよね。同性同名の人は死ぬほど存在しますが、それぞれ全く異なる人生を歩んでいるはずです。なので、あなたにとっての「タカシくん」や「ハルカちゃん」が、あなたの知らない他の「タカシくん」や「ハルカちゃん」を指すことは、100%ありえません。
それは、基本的に全ての言葉に通じる原則なので、日本語訳(対訳)から英語を学ぶのは邪道。からの「実際にその単語・フレーズが使われている状況・場面・シーンを鮮明にイメージしよう!」という意味で言う・・・・
「英語はイメージ(状況=映像)で覚える!」
です。まあ基本の”き”ですが、ここを理解していないことが原因で「英語ができない!」とか、何より「英語がイメージできない!」と悩んでしまう人は多いはず。イツモココカラ!
英語はイメージで覚えるべき理由②:英語の意味の正体
次に「イメージ」が「英語の単語が持つ、コアのようなイメージ」という意味で使われて「英語はイメージで覚える!」と言うパターンです。
まさに、この記事も属するイメージ辞書というカテゴリにまとめている「イメージ・イラストで覚える英単語・フレーズ」シリーズは、この考え方を前提に入れて作っていますが・・・・・
少なくとも、当サイトのコンテンツは「言語とは何か、文法とは何か」という言語学の研究が、最終的に導き出す答えとは関係ありません。(”生成文法”vs”認知言語学”みたいなヤツ)
そうではなく、ただ。
英語を覚えようとしたら、必ずぶつかる多義語(特に基本動詞・前置詞)という壁を乗り越える時に、ほとんど全ての意味に共通する、シンプルな1つのイメージが浮かぶのは事実でしょう。
↑たとえば “have”の意味を辞書で調べると・・・・・
- posess
- be ill
- do
- eat/drink
- receive/allow
- make happen
- suffer
- experience
- baby
- sex
↑こういうワードに関する意味・言い換えがヒットします。これを、このまま覚えようとするのは無謀ですよね。でも「多すぎて覚えられないだろうが!!!!」とソッコーで、阿鼻叫喚の地獄に堕ちるでしょうか?
↑ほとんどの人の答えは「No」なはず。少し時間をかけて、落ち着いて考えれば、こんな感じのイメージが自然と頭に浮かぶと思います。
言語化すれば「時空を超えるパーソナルスペースのような空間に”所有”している」くらいになりますが、表現は自由。とにかく、多義語の意味のほとんどが、1つのイメージから派生したイメージで説明できることが分かったでしょう。これが2つ目の・・・・
「英語はイメージで覚える!」
です。
(HACKeng「イメージ・イラストで覚える英単語・フレーズ」は、こうして実際に辞書で調べて出てきた意味から生まれたイメージを言語化しつつ、イラスト・図を用いてシェア解説する試みです。)
英語はイメージで覚えるべき理由③:要するに、覚えやすい
つまり。
「覚えやすくなるから、英語はイメージで覚える!」
ってだけの話。細かく言うなら・・・・
「文字だけ〜〜!!」や「音だけ〜〜!!」で覚えようとするよりも「五感(&頭)」をフルに使って覚えたほうが良い。
ということと・・・・・
(単語の意味や、単語自体を)1つ1つ、チマチマ覚えていくよりも「自然と生まれる」レベルの、一般化されたイメージを活用して、いっぺんにたくさん覚えたほうが良い。(1つ1つ指で摘むよりも、手全体で鷲掴みにしたほうが良い、みたいな)
ということの、2つの意味で覚えやすいよね、と。
ってなわけで・・・・・
「覚えやすい方法が “できない”って、どゆこと?」
という本題に、入っていきましょう!
次に、あなたが何故「英語をイメージできない」のかを考えてみよう
・・・・・と言っても、いろんな人にいろんな事情があると思います。
なので以下、よくある例を出します。FAQ的にチェックして、活用してみてください!
(↑ちなみに、もっと広い意味での「英語学習」における悩みはロードマップタグの他の記事などを、どうぞ!)
英語をイメージできない理由①:「イメージ」とは何かが分かっていない
まず「英語はイメージで覚えよう!」と言われたから始めた人で、その「イメージ」がどういう意味で使われているかを分かっていないパターンですが・・・・・
この原因を消し去るために、今回 2つの「イメージ」の意味を解説しました。「読み飛ばしちゃった!」という人がいたら、チェック!
英語をイメージできない理由②:本来あるべき「文脈」がない
次に、本来あるべき「文脈」がないパターン。
つまり「これは “ホニャララ(日本語)”っていうイメージだから、こういう例文(1行)に使えますよ〜〜〜!!!」(画像・イラストの解説すら無い)みたいなのを見ているだけの人です。
ネイティブが英語を使う状況を、イメージしてみてください。日本語と同じですが「文脈」に適した一言一言を、その都度つむいでいくのが普通ですよね。
先ほど使った「おい!」の例を思い出しましょう。単語だろうが、フレーズだろうが、一言だろうが、文だろうが、文章だろうが・・・・・・・すべての言葉の意味は「状況=映像=文脈」によって変わるんです。
なので、文脈がサッパリ説明されない例文を見続けているだけの人は「英語がイメージできない!」どころか、全体的な”英語力”も身につきにくい・・・・・ということ!
↑この原因を消し去るため、当サイトの「イメージ・イラストで覚える英単語・フレーズ」シリーズでは、複雑なイメージ(句動詞・イディオムなど)の例文は、海外の記事から実例を引用するなどの対処をして、作成しています。
英語をイメージできない理由③:本来あるべき「映像」がない
「文脈」と同じですが、本来あるべき「映像」がないのもダメダメです。
「おい!」という言葉の使われ方を理解するにはどうしたら良いでしょうか?「ヤバい」を理解するために、一番良い方法はなんでしょうか?「なんでやねん」の意味は?「しゃっこい」の意味は?
どんな単語・フレーズであれ、ネイティブが実際に使用しているところを見て、聞く以上に、良い方法なんて存在しません。そこから遠くなるほど、ダメな英語学習方法になっていきます。
いつ、誰が、どこで、誰と、何をしたのか。その全ては映像(自分の目に映る全ての情報)によって、一瞬で伝わるもの。
その中で使われるのが、言葉です。見たことのない映像を前提にした、映像と深く結びついているはずの言葉を、1行や2行の例文から学べるわけがありません。
↑この原因を消し去るため、当サイトの「イメージ・イラストで覚える英単語・フレーズ」シリーズでは、ネイティブの Youtube動画も引用して解説したりしていますが(再び)・・・・
英語学習サービスならネイティブキャンプ やレアジョブ英会話などのオンライン英会話で、ネイティブ・半ネイティブと話しちゃえば良いわけです。「目の前で、自分に向かって英語をしゃべる人間!!!!」というインパクトを、まずは経験しましょう。無料体験もありますしね!
「いきなりネイティブと話すのはハードルが高い・・・・」という人はスタディサプリ(日常英会話)というアプリを活用して、家で1人でスタートしてみるとか。HuluやU-NEXTなどの動画配信サービスで、洋画を見たってOKです!(映画や海外ドラマは、Youtubeより没入できますしね。)
英語をイメージできない理由④:日本語の排除が甘い
そして「日本語の排除が甘い」というパターン。
解説は必要ないでしょうが「いや、そんなレベルの高いことムリでしょ!!!!」と反応する人は多いでしょう。そんな人へ一言・・・・・・
ゴールがスタートで、スタートした瞬間にゴールするのが、英語学習です。
虎穴に入らずんば虎児を得ずと言いますが、英語学習においては、最終的なゴールである「ネイティブとのコミュニケーション(見る、読む、聞く、話す、書く)」からスタートするべきであり、同時に、そこがゴールです。
「え〜、そんなのハードルが高い!!!!」という人は、ネイティブのYoutubeや、映画・海外ドラマを・・・・・・・・・(以下略)
英語をイメージできない理由⑤:「イメージ」に依存し過ぎ
最後に「イメージに依存し過ぎ」なパターン。イメージ(映像=状況=文脈)ではなくイメージ(コアのようなイメージ)です。記事のテーマとしては、最も重要かもしれません。last but not least笑
さきほど、当サイトの内容と言語学の研究が最終的に導き出す答えは関係ないと言いましたが・・・・
どのくらいの研究者が、どの程度の理論を描いているかは置いといて、「英語の単語(多義語の一定数)には、コアとなるイメージがある」とする考え方は、認知言語学の1つの説、試みに過ぎないのです。少なくとも、今は。
というより、今でなくとも、我々一人の学習者にとっては。
で、コア・イメージ一派への批判としては「コアイメージの存在しない単語まで、無理やり連想・メタファーしたがる研究者と、それを盲信・拡大解釈して変な方向へ行く学習者」みたいなのがあります。
「”ネイティブみたいにイメージしちゃうぞ〜〜!!”と繰り返していたら、ネイティブのイメージから遠くなっちゃった!!」みたいな。手段が目的になった、オタクのオナニー状態。過ぎたるは及ばざるが如し。
(↑たとえば、”till”ではなく”t・i・l・l”の話しだよね〜、みたいな。例外の存在は、素直に受け入れたいですね。)
まあ、人間は一般化を行う生き物であるという話と、英語の多義語の研究を100%ごちゃ混ぜにしてしまうのは良くないよね、みたいにも言えるかと思います。
で。
繰り返しになりますが、結局すべては文脈(ワード・文・文章の組み合わせ)と慣習(歴史的なワードチョイスのトレンド)によるわけで、“今”実際に使われている現場に飛び込む以外、道はありません。
なので、当サイトとしては「抽象的なイメージが自然と浮かびがちなのは事実で、”覚えやすくする”という目的において活用したい!人間だもの。」くらいのノリで、シリーズを作成しています。
というわけで「イメージに依存し過ぎてレベルアップしないよ〜〜〜!!!」みたいな状態だけは、避けましょう。イメージを基礎として役立てる中で、徹底的に文脈・状況を探ってあげればOKです!
というわけで・・・・・
↓↓↓一緒に英英辞書を読んで、イメージしましょう!↓↓↓
↑おすすめの英語学習サービスはコチラをチェック!
おわり。
↑「あらゆる単語の図鑑があればな〜〜〜!!」という子羊へのオススメ。
↑いわゆる「「「文法」」」を日本語で、ザーッと網羅しとくならコレでOK。
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