(当シリーズは、妥当性のある完成した言語学の理論やその研究等とは一切関係なく、単に「定義に書かれている違い」からポイントをチェックしつつ、個人的な図解をシェアするものです。故に、言い切りに近い形は「正しい」ことではなく「自分の中で確信している度合いが高い」ことを意味します。あしからず。主に「Cambridge Dictionary」「Merriam-Webster.com Dictionary」「ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY」を参考に作成しております。)
HACKengの「イメージ・イラストで覚える英単語・フレーズ」シリーズ。
今回は「about / around / approximately(など)」です。
日本語訳の丸暗記では、いつまで経っても
英語ができるようにはなりません。
イメージを掴みましょう。
(※スマホの人は右下の「INFO」から、いつでも目次が見れます)
“about”と”around”と”approximately”の違いを考えるポイントは・・・
“about”と”around”と”approximately”の違いはなにか。
何より、”about”と”around”と”approximately”の違いを考える時に、大切なポイントは何か。
答えは、ズバリ「日常と概念の狭間」にあります。
なんて大仰な言い方は置いといて・・・・・。
“about”と”around”と”approximately”が表す概念は・・・・だいたい?およそ?
つまり、about”と”around”と”approximately”の「だいたい」とか「およそ」って、そもそも何を言いたいのかって話で・・・・・
↑こういうのは全て「近似」という概念を表したいものだということを、思い出しましょう。
???「え〜、近似って知らないけど、なんか数学とかで使う言葉じゃないの〜?」
17. Complexity: Approximation Algorithms
↑その通りです。(”近似”の英語訳=”approximation“)
“approximately”は「フォーマルなワード」という言い方の落とし穴
そういう意味で、”approximately”はフォーマルな「だいたい」とか「およそ」なわけです。が、そういう簡単な言い方をしてしまったら最後・・・・・・
「フォーマルってなんなん!?」
という阿鼻叫喚の地獄に堕ちてしまいがちですから、ちゃんと・・・・・
「そもそもの”近似”という概念を表すのが”approximation”だから、そういうフォーマルさ(文脈)で”だいたい”とか”およそ”って言いたい時に”approximately”を使えば良いんだな〜」
↓
「というか、結局日本語と同じで”フォーマルさ=正確さ(が必要な文脈で使いたいワード)”的なノリってことだよな〜」(「絶対に(元の数は)40ピッタリではない」「四捨五入などを経た」という意味での「だいたい40」みたいな)
↓
「ってことは、”ニュースとかで読み飛ばされない or 聴き逃されないワード(長いしw)としても役に立つ”感じもあるだろうな〜」
↓
「ってことは、結局は日常的に目にする or 耳に入ってくるワードと化しつつの、ネイティブに”approximatelyはフォーマルなワードなん?”と聞いたら・・・・・・」
↓
「”いや・・・・別に普段も使う時は使うけど・・・・・w”」
↓
「って感じで、気まずい空気になるやつだろうな〜」
という感じで、考えてあげれば OKなやつです。
というか、結構こういうノリで解決できるパターンの「〇〇と××の違い!!!!」は多いです。同じ人間として、ネイティブの思考回路を・・・・・Imagine!
そして”about”と”around”の違いは・・・・・
で “about”と”around”なら普通に「カジュアル」というか「近似」みたいな名詞になったりしないワードであり「あっ、やっぱ40ちょうどだったわ」みたいなこともないとは言い切れないわけですが・・・・・
about six feet tall
about two months ago
“What time are you leaving work today?” “About five.”
(引用:Cambridge Dictionary)
around six feet tall
around two months ago
around four o’clock
She earns around $40,000 a year.
(引用:Cambridge Dictionary)
↑辞書で引いたら分かるように「数字」に対して使うパターンなら、基本的に違いはありません。が、その上で・・・・・
“about”の基本的なイメージ・使い方を思い出そう
こういう広めの使われ方をするワードなら、基本的なイメージをマスターしてあげましょう。詳しくは、個別記事に省略しますが・・・・・・
日本語で言うところの「〜について」「だいたいそんな感じ(That’s about it)」みたいにも使えるのが、”about”でしたね。
“around”の基本的なイメージ・使い方を思い出そう
↑そして、いわゆる「場所」とか「方向」みたいな文脈で使われがちなのが、”around”というワードでした。
つまり”about”と”around”の違い・使い分けは・・・・
なので、もし使い分けるなら・・・・・
around four o’clock
(引用:Cambridge Dictionary)
↑アナログ時計とか計器とかでビジュアル的に「周囲」にある感が強いやつなら”around”を使う。
about a year ago
(引用:Cambridge Dictionary)
↑で、もっと抽象的な量とかなら、とりあえず”about”を使う。
というのが、僕の個人的な好みです。もっと言えば「時間」みたいに動き続けるものなら”around”とか。「今8時1分1秒だよ〜〜〜!!」言い終わる頃には、たぶん 8時1分2秒、3秒になってるみたいな。
はい。これはもう人それぞれの好みで済むレベルの問題ということです。
アメリカ英語の前置詞・副詞”around”<=>イギリス英語の前置詞・副詞”about”
↑あとアメリカなら”around”を使うところ(「この辺にいる〜」とか)で、イギリスなら”about”を使ったりするというアレもありますが、それも全体の話なので、細かい部分は人によります。
あなたが実際に会話をするネイティブが、どっちを好む人間か。感覚として、その表現のイメージが”about”っぽいのか、”around”っぽいのか。表現によっては”round”が一番しっくりくるやつもあるだろうし〜、とか・・・・・・・そういうのは気楽に話していく中で、知っていけば OK。というか、英語学習の醍醐味の 1つですね!
(というより、そういう大前提を常にイメージできるようになる、そんな記事の作成に努めています。)
その他の「だいたい」「およそ」方向で使えるワードもチェック!
というわけで、おまけ。
「ザックリいうと」方向の「だいたい」
- almost
- more or less
- roughly
- broadly
- fairly
- loosely
- practically
- virtually
- substantially
↑まあ、挙げ始めればキリがないわけですが・・・・
「roughly」なら「rough(ラフ=粗い)とは何か」「loosely」なら「loose(ユルイ)とは何か」「practical(実際的)とは何か」「virtual(実質)とは何か」みたいな、そのワードが基本的にどういう使われ方をするものなのかとか・・・・・
↑なんなら語源まで調べてあげれば良いのだと、そういう正しい姿勢こそを学ぶべきなのだと・・・・・そういうのが、この記事で伝わったのなら幸いです。
「それくらい」「そんな感じ」的な「だいたい」
They raised two hundred dollars or so for charity.
(引用:Cambridge Dictionary)
She works for a bank or something.
あと、もっと言えばこういう言い方だって「だいたい」とか「およそ」なわけですが、これも「まあ、だいたいそのくらい。」とか「なんか銀行とか・・・・そういうやつ。」みたいな、そういう言い方だというのは、文脈とか表情とかから分かるやつです。
「〇〇と××の違いはなんだ!?」と悩んだら、常に文脈や語源から出発した上で、ネイティブの気持ちや思考回路を実際に感じて、Imgineし続けましょう!
おわり。
(^。^)
↑「あらゆる単語の図鑑があればな〜〜〜!!」という子羊へのオススメ。
↑いわゆる「「「文法」」」を日本語で、ザーッと網羅しとくならコレでOK。
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辞書からの引用の詳細
本記事には、Cambridge Dictionaryからの、定義又は例文の引用が含まれます。
- “About.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/about. Accessed 28 Jun. 2019.
- “Around.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/around. Accessed 28 Jun. 2019.
- “Or so.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/or-so. Accessed 28 Jun. 2019.
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