(当シリーズは、妥当性のある完成した言語学の理論やその研究等とは一切関係なく、単に「このくらいの共通項をイメージしておけば覚えやすいよね」と思う抽象的な感覚を「フレーズまとめ」のような形をとってシェアするものです。故に、言い切りに近い形は「正しい」ことではなく「自分の中で確信している度合いが高い」ことを意味します。あしからず。主に「Cambridge Dictionary」「Merriam-Webster.com Dictionary」「ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY」を参考に作成しております。辞書からの引用の詳細は、記事の最後にあります。)
HACKengの「イメージ・イラストで覚える英単語・フレーズ」シリーズ。
今回は「make / let / have / getなど、使役動詞」です。
日本語訳の丸暗記では、いつまで経っても
英語ができるようにはなりません。
イメージを掴みましょう。
(※スマホの人は右下の「INFO」から、いつでも目次が見れます)
そもそも英語の「使役動詞(Causative Verbs)」とは?
使役(しえき)とは、「~させる」という表現形態を指す文法上の概念である。日本語では、態の一種と位置づけられる。動詞や助動詞、動詞の接尾辞によって構文が導かれる。
———-英語の場合、迂言的使役(periphrastic causative)の表現は、元来は自動詞を起源としたと考えられている「~させる」の意味を表す動詞である迂言的使役動詞 (periphrastic causative verb) による文法上特色ある構文で表現される。迂言的使役動詞は、目的格補語に不定詞をとる文法的特色が学校文法等で強調されている。(目的語が不定詞の意味上の主語になる。) 迂言的使役動詞には、原形不定詞をとる動詞と、to-不定詞をとる動詞があり、前者は、make, have, let, bid などであり、後者は compel や get が挙げられる。また、help にも同じ用法がある。(Wikipediaより引用)
↑この記事を読みにきているのは「なんとなくの定義は知ってるけど、具体的なイメージが持てていない人」だと思うのでいWikipediaで処理させて頂きつつ・・・・・・
「何世紀にもわたって関心を集めているにもかかわらず、言語の起源と言語能力の起源は大未解決問題である。」(引用)
↑言うほど関係ないけど、もはや「分かってないことが分かってる」ような、学習者には「無知の知」が一番役に立ちそうな分野ってあるよね・・・・という導入を挟みつつ・・・・
何よりも、まず。
2つの英英辞書には、項目が設けられていない件
当サイトとしては、参考にしている「Cambridge Dictionary」と「Merriam-Webster.com Dictionary」に「使役動詞(causative verb)」なんて項目がないことに注意したいですね。
いや、厳密には「Merriam-Webste」のほうは「causative」の項目でチョロっと触れられてるんですが・・・・
↑コチラの記事で紹介した「句動詞(Phrasal Verb)」や「イディオム(Idiom)」が、キッチリ解説されている一方で、です。「Cambridge Dictionary」に至っては、全く項目を作成していないわけです。
じゃあ、どうしているのかと言えば、普通に「make / let / have / get」という、それぞれのページで「force / cause to be / allow / receive / cause」みたいな1つの意味として解説されているのです。
これ、細かい定義とか覚える必要あります?
細かい定義がテストに出る?
0点で良いですよ、そんなテスト。
細かい研究は、英語が使えるようになるために必須のものではありません。絶対です。絶対に、そんなテストと「英語力」は関係なくて然るべきだ、と言えます。少なくとも、1人の学習者としては、常に「どこまで分析して、どこまで感覚で処理するか」というバランスをとりたいよな、と思います。
(真摯に取り組む先生方や教育開発を行う方々に対しては、リスペクトを忘れずに。)
なんかどうでもよくなってきちゃった
あ〜、なんかもうどうでもよくなってきちゃったな〜〜〜〜。
チーズ蒸しパンになりたい
チーズ蒸しパンになりたいよね。
と、しょうもない愚痴はこのくらいにしておきまして、次いきます。(テストはテストで、楽しみましょう!)
まずは「make / let / have / get」の違いをイメージで覚えて、使い分けよう!
はい。そんなこんなで、ちょっと(科)学者になりたい人以外必要だとは思えないレベルの話で、そういう人は研究とその学習中に知るだろう、ということで「厳密には〇〇が使役で〜〜〜!!!」みたいな分類には触れませんが・・・・・
まずは、主な使役動詞である「make / let / have / get」の違いと使い分けをチェックしていきましょう!
まあ、簡単に表しちゃうなら「make > get ≧ have > let」(強い順)って感じです。
真の使役動詞は3つだけ?そんなの、うるせ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!しらね〜〜〜〜!!!!!!!
(とりあえず、SVOCのCに原型不定詞がくるmake・let・haveがピュアな使役動詞で、helpはto不定詞だったりもするからセミ使役動詞で、その次にcauseっていう意味だし、なんとなくカッコいいからgetがきて、あとはしらね〜〜〜〜!!!くらいの感覚がポピュラーになっていそうな、昨今だったりするようです。知りませんけど。言語学的には「語彙的使役動詞」と「迂言的使役動詞」とに分けたりもしたようですよ。まあそういうのは国会図書館にでも行って、大学の紀要でも読み漁りましょう。)
英語の使役動詞の違い・使い分け①:make
↑makeの意味を支える、抽象的なイメージは「作る(≒あらしめる)」でしたね。
なので、そこからイメージしましょう。「誰かが何かをするようにmakeする」ということは「誰かに何かを(強制的に)させる」といったイメージ・ニュアンスになりますね!
英語の使役動詞の違い・使い分け①-①:例文でニュアンスをチェック!
Look What You Made Me Do
↑テイラースウィフトから、2017年の1曲です。「作り込まれたPVが意味深だ!」なんて話題にもなりましたね。
直訳すれば「あなたが私にさせたことを見なさい。考えてごらんなさい」あたりになりますが、とにかく気が狂ったように「お前がさせたんだぞ」「お前のせいだぞ」「アナタ(方)のおかげでこんなことになりました(皮肉)」と呪っているように繰り返していますw
英語の使役動詞の違い・使い分け①-②:makeは受け身・受動態で使える?(be made to)
The prisoners are made to dig holes and fill them up again.
(引用:Cambridge Dictionary)
↑答えとしては「使える」になりますが・・・・・
英語の使役動詞の違い・使い分け①-③:受け身だと、toがつく理由
A. この世には2種類の状態があります。
- 研究済みのもの
- 研究しているもの
↑「なぜ、toが出てくるのか。その意味の違いはなんなのか。」という疑問は、後者です(たぶん)。というか「文法」という概念が、後者です。以上で回答を終了します(知りませんけど)。
I Was Made For Lovin‘ You
↑・・・・まあ、makeの場合は「作られた」方向の made to/ for もあったりするわけですし、こういうのを細かく考える・・・・・・いわゆる「英語力のレベルを90→100にする段階(しかも1項目ごとにやる)」よりも「英語力のレベルを1→90にする(全体的にまんべんなく上げる)」段階のほうが、簡単だったりします。
なので・・・・
A. 考えたら負け。(考え続けると研究者になります。)
↑で良いんじゃないでしょうか。とりあえず困ったら「どうせ、言いやすいからそうなってるんでしょ?」とか「どうせ、そのほうが気持ち悪くないからでしょ?」とか、そのくらいで片付けることをオススメします。
趣味で考え続けるにしても、データやソースがないと研究になりませんから、0か100かの問題ですね。第二言語学習の研究における「学習者変数」というやつでしょうか。
「こういうのが気になって仕方ないけど、研究するわけではない」とか「飲み込めないけど受け入れて、しばらく放っておける」とか、その全てが英語の習得に影響するという。
「英語センス」なんてものを定義するとしたら、そういう性格の問題でしょうね。
英語の使役動詞の違い・使い分け②:let
↑letの意味を支える、抽象的なイメージは「許す(≒干渉しない)」ことでしたね。
なので「誰かが何かをするのをletする」なら「誰かが何かをするのを許す(≒干渉しない)」ということ!(なにも変わってない)
英語の使役動詞の違い・使い分け②-①:例文でニュアンスをチェック!
Let me know if you need help!
(引用:Cambridge Dictionary)
↑Let me knowというフレーズで、よく聞く形ですね。「言ってね!・知らせてね!」という話です。日本人なら、思わず使いたくなるフレーズの1つではないでしょうか。
どちらかといえば「許す」より「知らせることに干渉しないでね!」からの「もし良ければ・その時は」というニュアンスで「if you need help」みたいな条件と一緒に使うことが多いです。
なので、もっと「今教えて!・教えろ!」と直接言いたい時は、tell meを使う、といった感じ!
英語の使役動詞の違い・使い分け②-②:letは受け身・受動態で使える?
A. 基本、使いません。使えません。
まあ「干渉しない」というイメージですしね。「〜するのを許される」と言いたい時は、後述の allowで be allowed toあたりが普通です。
英語の使役動詞の違い・使い分け③:have
↑haveの意味を支える、抽象的なイメージは「時空を超えるパーソナルスペース的な亜空間に所有している(≒ある)」ことでしたね。
なので「誰かが何かをする状態を、所有する。」「そういう状態が、自分の亜空間中に、ある。」からの「言って〜させる。頼んで(説得して)〜してもらう」みたいな話になります!
英語の使役動詞の違い・使い分け③-①:例文でニュアンスをチェック!
I’ll just have my assistant get us some coffee
↑これなら「自分のアシスタント」という、明らかに指示できる相手に対してなので「持ってこさせますよ」と訳すべきものでしょう。
というか、たぶん have自体に「させる」のか「してもらう」のかの違いはないんでしょうね。それが「compel」なのか「persuade」なのか「instruct」なのか、はたまた「金を払って、そうさせた」のか・・・・・・そういうのは状況・文脈から明らかなんだぜ〜〜〜、と考えたほうが身のためでしょう。
そういうのを明らかにしたい時に、言い換えれば良いじゃん、と。そういう言い換えをしない、気軽に使えるのが基本動詞なんじゃん、と。(知らないけど)
英語の使役動詞の違い・使い分け③-②:haveは受け身・受動態で使える?
He will have his phone repaired tomorrow.
↑使役の受け身というか、ただのSVOCだったりもするでしょうが。「修理してもらう」とか「髪をカットしてもらう」とかに便利なやつですね。
I won’t have those kids running all over my flowerbeds (= I refuse to allow them to do this).
(引用:Cambridge Dictionary)
↑ちなみに「使役ってナニ?」と開き直ってあげれば、当然〜ing形でも良いんだ、と納得できるでしょう。
英語の使役動詞の違い・使い分け④:get
↑getの意味を支える、抽象的なイメージは「手に入れる(≒到達する、ある状態にする・なる)」でしたが・・・・
基本は「haveのカジュアル版(口語的)」として使える感じです。その上で「手に入れる」イメージから「説得する」という意味合いが強かったり・・・・
英語の使役動詞の違い・使い分け④-①:例文でニュアンスをチェック!
I will get my assistant to deliver the papers
↑「get sb to do」の toを省略、つまり原形不定詞の形をとることはできなかったりします。
(ここらへんで、常に原形不定詞をとるmake・have・letだけが使役動詞だ、という話が出てくるわけですね。)
英語の使役動詞の違い・使い分け④-②:getは受け身・受動態で使える?
Getting My Phone Fixed.
I GOT MY HAIRCUT! .
↑haveと同じですが・・・・「髪を切る」はもう、名詞化してるようですね。ちなみにですが、長い髪を切り落としたというノリで「cut(chop) my hair off」もよく使われています。
その他の、愉快な仲間たち(SVOC(第5文型)動詞)の違いもチェック!
- help
- cause
- force
- bid
- enable
- allow
- permit
- encourage
- persuade
- drive
- compel
- oblige
- invite
- tempt
- require
めんどくさくなってしまったので、例文は出しませんが・・・・・(意味はスマホやパソコンの辞書(右クリックとか)でチェック!)
愉快な仲間たちって?
「愉快な仲間たち」とは「原形不定詞」の形をとらないことと、「〜させる」とか「〜してもらう」とか、そういうまさに「使役」的な意味ではないことから、そう言ってるよ!(causeは「引き起こす」forceは「強制する」と考えつつ、無視してあげよう!他の使役動詞の説明に使われるのも納得の、フラットな意味だね!)
semi-causative?toがついたりつかなかったりするhelp
I would like to help you win this election.(普通)
I would like to help you to win this election.(まあ、別に良い)
あと、helpにだけ気をつけましょう。to不定詞でも原形不定詞でも、どっちでも良かったりするので。(最近の(ネイティブの)トレンド的には原形不定詞が普通だったりもするらしいですが。)
本当、使役ってナニ!?
本当、使役ってナニ!?
まずはレベル80、90くらいの英語力を目指そう!
〜〜〜まずはレベル80、90くらいの英語力を目指しましょう〜〜〜
おわり。
(^。^)
↑「あらゆる単語の図鑑があればな〜〜〜!!」という子羊へのオススメ。
↑いわゆる「「「文法」」」を日本語で、ザーッと網羅しとくならコレでOK。
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辞書からの引用の詳細
本記事には、Cambridge Dictionaryからの、定義又は例文の引用が含まれます。
- “Make.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/make. Accessed 10 Mar. 2019.
- “Have.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/have. Accessed 10 Mar. 2019.
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