(当シリーズは、妥当性のある完成した言語学の理論やその研究等とは一切関係なく、単に「定義に書かれている違い」からポイントをチェックしつつ、個人的な図解をシェアするものです。故に、言い切りに近い形は「正しい」ことではなく「自分の中で確信している度合いが高い」ことを意味します。あしからず。主に「Cambridge Dictionary」「Merriam-Webster.com Dictionary」「ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY」を参考に作成しております。辞書からの引用の詳細は、記事の最後にあります。)
HACKengの「イメージ・イラストで覚える英単語・フレーズ」シリーズ。
今回は「near / close / by / beside / nearby」です。
日本語訳の丸暗記では、いつまで経っても
英語ができるようにはなりません。
イメージを掴みましょう。
(※スマホの人は右下の「INFO」から、いつでも目次が見れます)
“near / close / by / beside / nearby”の違いを考えるポイントは・・・・・
Q. いや、タップタプって何?
A. 知りません。
というわけで、”near / close / by / beside / nearby”の違いは何か。何より、”near / close / by / beside / nearby”の違いを考える時に、大切なポイントとは何か。
答えは、ズバリ「各々の定義から各々の基本的な(全体的な)イメージを考えてあげた上で、実際の使われ方をチェックすることで、どういうノリで使い分けられがちかを知ってあげること」です。
こういうのは複雑に考えた時点で地獄に堕ちますから、Imagine!
たとえば、同姓同名の「タカシくん」がいたとして「ああ、こっちのタカシは学生時代に人間関係のトラウマを持っているから、基本は優しく”タカシくん”と呼んであげよう!」からの「で、もう一人のタカシは昔からヤンチャしてばっかのオラオラ系だから”おい!タカシ〜〜〜!!!ww”みたいに、勢いよく呼んであげよう!」みたいな。
違いをチェック!”near”の定義・使い方は・・・・
↑まず”near”はコチラでまとめた通り・・・・・・
■ “near”の定義
- not far away in distance:
- not far away in time:
- almost in a particular state, or condition:
- not far away in distance, time, characteristics, or quality:
(引用:Cambridge Dictionary)
↑こんな感じの定義がヒットしますが、具体的な用例も見てあげれば「そう遠くはない」くらいのノリで「近い」という話をするやつだということが、分かります。
“near”の例文から、使い分けをチェック!
NEAR DEATH EXPERIENCES best of 2018 [FailForceOne]
↑たとえば”near death experience”と言えば、日本語のスピリチュアル的な「臨死体験」に限らず、とにかく「一歩間違ったら、普通に死ぬ可能性あったぜコレ・・・・・」というような体験のことを言っています。
こういうのは Youtubeなどで検索すれば、死ぬほど動画が出てきます。それらを使って、どのくらい「死に近かった=そう遠くはなかった」のかをチェックしてみましょう。
10 Coolest Cars You Will See In The Near Future
↑からの”near future”と言えば、いわゆる「近未来」のことです。まさに「具体的に何年後とかじゃないけど、そう遠くはない未来」の話がしたいやつですね。
Is there a restaurant near here?
(引用:Cambridge Dictionary)
↑で、シンプルに物理的な「距離」の文脈も、チェックしてみてください。「この近くにレストランある?」でも「私の近くに来ちゃだめ〜」でも「空港の近くにあるホテル」でも全て、基本的に「そう遠くはない」というノリで話をしていることが分かるでしょう。
違いをチェック!”close”の定義・使い方は・・・・
↑コチラでも解説した通り、”close“というワードは「閉める」と訳せる動詞や「親密、密接」等に訳せる形容詞もある中で・・・・・・
■ “close”の定義(adjective, adverb)
- not far in position or time:(≒ near)
- having only a small difference:(≒ similar)
(引用:Cambridge Dictionary)
↑”near“と比較したくなるのは、コチラの定義でしたね。
まあ「言葉を使う人の性格や状況によって、こういうレベルで細かい違いに対する意識は千差万別だよね(プログラマーは定義通りに言葉を使いたがる等)」という大前提は、このシリーズ全体で伝えていることなので、脇に置きつつ・・・・・
“near“の定義と、この定義を見比べてみてください。とりあえず”not far away“だった”near“に対して、”not far“と書きたいのが”close“なんだ、と分かりますね。(細かい表現は辞書にもよりますが)つまり、そのまま・・・・・
(↑参考。)
“close”は「密(≒ 内側に閉じている ≒ 中心に向かっている)」というイメージにまとめられるワードであり、”near”は「そう遠くはない」というワードでまとめられるワードである。
というノリに基づいて、使い分けてあげれば OKだということ。
“close”の例文から、使い分けをチェック!
まあ、全体的な例文とイメージの解説は個別記事に省略しますが・・・・・
↑「ヒヤリハット(= 間一髪 = ギリギリの判定)」とも訳される”close calls“を、先の”near death experience“と比べてみましょう。まさに”that was close!”(危なっ!!)と言いたくなるような「スレスレ(密接)」感をこそ、”close“は言っているんだと分かりますね。
Don’t get too close to that dog, Rosie.
As Christmas gets closer, the shops get more and more crowded.
(引用:Cambridge Dictionary)
(↑ちなみに「〜に」と言いたい時は”to”で表してあげましょう。これらの”close“は形容詞なので!)
↑からの「犬に近づく(≒ そう遠くない場所への移動)」というより「近寄る(≒ 物理的にも抽象的にも、犬に向かっている感)」であり「クリスマスが近づいてる」なら、何より「自分たちに向かってきてるぜ!!ヒャッホー!!!!」的なノリで含まれてると言えたり・・・・・・とか。
↑たとえば、これは距離を言えば近くなってるわけですが、別に”close“のように「密(≒ 内側に閉じている ≒ 中心に向かっている)」感じはないよね、みたいな!
違いをチェック!”by”の定義・使い方は・・・・
↑からの”by“は、基本的に「〜によって(寄る、経由)」といったイメージで、まとめたりしましたね。その中で・・・・・・
↑今回チェックしたいのは、コチラ。”near“や”close“と違うのは「近く」というより「そばに」と言いたい”at the side of“という定義です。
“by”の例文から、使い分けをチェック!
Attention While Walking – How to teach your dog to stay by your side
↑たとえば「ワンコが傍にい続けるようにトレーニングする」とか。
8 Friendly & Protective Dog Breeds Who’ll Stand By Your Side No Matter What
(引用:BUSTLE)
↑もっと抽象的に「ずっとあなたのそばにいて、味方でい続けてくれるタイプのワンコ」的なノリとか!
で、さっき”close“で、単に「〜の近く」と言いたい時は”to〜“を使おうと書きましたが・・・・・
Jony Ive leaving Apple… but staying close by
↑”close by“なら、この例のように「アップルを離れるとは言っても・・・・・ずっとデザインしてきたわけで、これからもそういう立場で密に関わっていくことに変わりはないんじゃね?」みたいな話ができます。まあこの”by“は副詞で分かりづらいかもしれませんが・・・・・
He wanted to keep her close by him always.
(引用:Cambridge Dictionary)
↑前置詞として使おうが、”close“っぽく”by“からの「手が届く(干渉できる)くらいそばに〜」的なイメージに、変わりはなし!
違いをチェック!”beside”の定義・使い方は・・・・
↑そして”beside“の定義を見てみると、こんな感じ。これだけじゃ、少し分かりづらいかもしれませんが・・・・・
↑見た目の通り、”beside“はそもそも“be”+”side”みたいな話なので、“by”には入っていた”near(the side of)”という定義が無い代わりに”next to”が入っている、からの・・・・・
■ “beside”の定義
- compared to another person or thing:
- to be in no way connected to the subject that is being discussed:(be beside the point)
(引用:Cambridge Dictionary)
↑まあ、他にもこんな使い方がある中で、もし「そばに(≒ 隣に)」方向の話で使うなら、特に「〜の隣に」と言えるような状況に使う、と。
“beside”の例文から、使い分けをチェック!
Tom Swoon, Tungevaag & Raaban – Beside Me (Lyric Video)
↑たとえば、こういうのとか。(リリックをチェック!)
まあ日本語でも「ずっとそばにいて欲しい」と「ずっと隣にいて欲しい」が、それなりに違った響きを持つのと同じ。どうして”beside”を選んだのか、というネイティブの気持ちをこそ、イメージしてあげましょう。
The Art of not crashing into the plane beside you: 1st Formation Debrief – Flight Training VLOG
↑これにしても、やはり「この目の前の状況を、どう表現するのが一番しっくりくるだろうか・・・・・・」と考えた時に「自機の”隣に”、見た目としては静止したかのような状態で、飛行している(それにブツからないための技術(=art)解説動画w)」からの「隣にある、いる」感による”beside“、とか!
(細かい解釈は自由ですが!)
違いをチェック!”nearby”の定義・使い方は・・・・
↑最後に”nearby“の定義がコチラ。なんとなく Merriam Websterからも引用してみましたが・・・・・1つ1つの辞書がどう表現するかは置いといて、”near“+”by“という見た目通りの働きをすることに違いはなく・・・・・・・
まあ品詞を言えば、副詞 or 形容詞として使って「自分(と会話の相手)の近く」を表すのが、”nearby“です。
“nearby”の例文から、使い分けをチェック!
CNET Update – Hide from, seek out nearby friends on Facebook
↑つまり「近所の・最寄りの友達とかくれんぼ〜w」みたいな、そういう話ができるやつw
If there’s a café nearby, we could stop for a snack.
(引用:Cambridge Dictionary)
↑「寄る(”by”)」ことができるくらい「近く(near)」的な。そのままですね!
↑これとか見ると”not far off“とも表現されてて分かりやすいですね。”off“の基本は「(対象から)離れている」という話です。
大切なのは、いつも文脈です。というわけで・・・・・
Imagine!
おわり。
(^。^)
↑「あらゆる単語の図鑑があればな〜〜〜!!」という子羊へのオススメ。
↑いわゆる「「「文法」」」を日本語で網羅しとくならコレでOK。
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辞書からの引用の詳細
本記事には、Cambridge DictionaryおよびMerriam-Webster.com Dictionaryからの、定義又は例文の引用が含まれます。
- “Near.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/near. Accessed 5 Jul. 2019.
- “Close.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/close. Accessed 5 Jul. 2019.
- “by.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/by. Accessed 5 Jul. 2019.
- “Beside.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/beside. Accessed 5 Jul. 2019.
- “Nearby.” Cambridge dictionary, Cambridge University Press, https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/nearby. Accessed 5 Jul. 2019.
- “Nearby.” Merriam-Webster.com Dictionary, Merriam-Webster, https://www.merriam-webster.com/dictionary/nearby. Accessed 5 Jul. 2019.
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